これから不動産投資を始めようと検討している方にとって、最も気になるのは安定した収益を生むことができるかどうかではないでしょうか。
不動産投資はミドルリスクミドルリターンと言われていますが、実際どのくらいの成功率なのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、不動産投資の成功率について解説します。
不動産投資における「成功基準の判断」「投資成功率の相場」「成功率が下がる要因」について詳しく解説しますので、これから不動産投資を始めようと検討している方は是非参考にしてください。
本記事を読むことで、不動産投資を成功させるためのポイントを理解することができます。
Contents
不動産投資で成功と言える基準とは
不動産投資の目的は大きく分けて「収益」と「節税」です。
今回は収益に着目して解説しますが、収益目的による不動産投資の成功基準は人それぞれです。
毎月30万円の収益を出すことが成功という方もいれば、5万円の収益で成功という方もいらっしゃいます。
不動産投資の成功に関しては明確な基準がありませんが、ここでは2つの成功基準を紹介します。
※なお、節税については以下の記事にまとめていますのでご参考に
安く買って高く売る
どの事業でも同じですが、「安い価格で購入し、高く売る」ことが不動産投資の成功と言えます。
不動産は毎月の賃料収入だけでなく、売却時の利益も収益の一つとなります。
小資金で不動産投資を行い、市場の変化に伴い価格が高騰した時に売却することで収益を得る方法です。
売却により得られた収益のことをキャピタルゲインと呼びます。
キャピタルゲインとしていくらの収益を生むことができるかを事前に予想しておくことが、成功基準を設定することに繋がります。
毎月の安定収入
不動産投資の醍醐味ともいえるのは、毎月の賃料収入でしょう。これをインカムゲインと呼びます。
保有不動産に入居者(利用者)がいれば、毎月一定の賃料収入を得ることができます。金融機関のローンを利用して不動産投資をした場合は、毎月の借入返済額やランニングコストの合計額より賃料収入の方が大きければ、不動産投資が成功していると言えます。
事前にどのくらいの賃料収入が得られるかを検討しておくことが、不動産投資の成功のポイントにもなります。
不動産投資の成功率とは
では実際に不動産投資をされている方の成功率はどのくらいなのでしょうか。
不動産投資の成功率を客観的に評価するために、他の投資の成功率と比較しながら紹介します。
成功率は10%?
不動産投資の成功率は「10%」と言われています。ただし、成功率の統計データもなければ人によって成功基準が異なるため、目安の数値となります。
成功率が10%と言われている要因としては、初心者の方が不動産投資に失敗し、その後の投資を断念するケースが多いことが挙げられます。
不動産投資は、賃貸管理や空室対策など、経験やノウハウが求められる事業投資であるため、一度不動産を購入すれば手放しで将来の利益を約束してくれるようなものではありません。
そのため、初心者の方はインターネットで不動産投資のブログなどを検索しながら勉強することが多いでしょう。しかし不動産は全てがこの世に一つしか存在しない一点ものであり、100件の不動産に対しては100通りの運用方法があります。他人の成功事例を真似しても失敗してしまうケースもあるでしょう。
不動産は金額も大きいため、場合によっては大きな損害を被ることにもなりかねません。初めて取り組む場合の成功率は10%程度と考えておくと良いでしょう。
他の投資の成功率とは
不動産投資の成功率は10%と言われておりますが、他の投資はどれくらいの成功率なのでしょうか。
ここでは以下の3つの投資方法の成功率を紹介します。
- 株式投資
- 投資信託
- FX・仮想通貨
株式投資で成功する確率とは
株式投資で成功する確率は10%程度と言われています。
不動産投資と同様、統計データがないため一概には言えませんが、株式投資の成功はべき乗則、つまり一部の銘柄の利益が他の銘柄の利益を合計したものよりも大きくなる、勝者総取りの世界です。したがって、株式投資とは、その一部の大きく値上がりする銘柄をどうやって見つけ出すか、という作業になります。
株式投資は国内だけでも4,000以上の銘柄があり、どの株式に投資するかは自身の判断です。再現性のある成功方法もないため、初心者の方が株式投資で収益をあげるのは非常に困難ともいえます。
株式投資で成功をしている投資家は、企業の決算状況や経営状況を確認して投資するファンダメンタルズ分析と、過去のチャートから将来のチャートを予想するテクニカル分析を用いて収益を生み出しています。
株式投資で初心者の方が成功するためには数年程の勉強期間が必要と言われますが、時間を割けなくなったり、資金がなくなったという理由から、途中退場してしまう方が大半です。
実際には、退場はしていなくとも銘柄を塩漬けにするなど実質的に失敗している人も多いことから、実際の成功率は10%より更に低いと考えられるでしょう。
投資信託で成功する確率とは
投資信託で成功する確率は約70%と言われています。投資信託は投資家から資金を集め、投資のプロが運用します。
プロが運用するのに70%の成功率を低く感じる方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに投資信託は専門知識を持った方が運用しますが、成功率を上げるために高リスクな投資はしませんし、運用手数料もかかるため、収益性は低いです。
一般的に利回りは5%~7%程度のものが多く、仮に100万円を投資しても、年間5万円~7万円ほどの収益しか得られません。
国債や銀行預金よりは高い利回り傾向にありますが、決して大きな収益が得られる投資ではありません。
もちろん投資資金を増やすことで収入も増えますが、まとまった収入を得るためには大きな元本が必要になるため、「始めてはみたが思っていたより利益を得られなかった」という人も多いです。
FXや仮想通貨で投資する確率とは
3つの投資方法の中で最も成功率が低いのが「FX・仮想通貨」と言われており、おおよそ1%~5%と言われています。
成功者になるには狭き門でもありますが、大きな収益を生むことも可能な投資方法です。
FXや仮想通貨は為替や通貨の動きを予想し、通貨を「買い」「売り」で取引し、差額を収益として利益を得る方法です。
日本国内の証券会社である場合、投資資金を最大25倍まで増やすことが可能です。しかし、海外証券会社では1,000倍まで可能であるため、一獲千金を狙う方も多い特徴があります。
しかし、FXや仮想通貨を始めるものの、難易度の高さから1年間で8割以上が相場から退場しており、5年間では1割も残っていないと言われています。
ハイリターンの投資方法ではありますが、成功する確率は非常に低いと認識しておきましょう。
成功率が下がる3つの要因とは
不動産投資の成功率は他の投資方法と比べて高い特徴があります。しかし、成功率10%と聞くと二の足を踏んでしまう方も多いと思います。
しかし、不動産投資は投資方法さえ間違えなければ、成功率を大きく向上させることが可能です。
逆に、不動産投資で失敗してしまう要因を3つ紹介します。
- 売却タイミングを誤る
- リスクヘッジをしない
- 他人の意見を鵜呑みにする
売却タイミングを誤る
先ほどもお伝えした通り、不動産投資はキャピタルゲインを狙える投資方法です。つまり、売却タイミングさえ間違えなければ高い収益を得ることができます。
売却タイミングを間違える方の多くは、以下の2つが挙げられます。
- 地価上昇がいつまでも続くと思っている
- 老朽化してから不動産の売却を検討し、買い手が見つからない
不動産は近年右肩上がりに価格が上昇しています。しかし、物件の場所によっては価格が下落していることもあります。
例えば大手企業の工場などが地域に建設され、その場所の不動産に投資したものの、需要が安定してきたため、価格が上昇せず、下落し始めたケースです。
常に需要が高いと思わず、老朽化していても物件の人気があると思っていると、売却タイミング逃してしまうことにもなります。
不動産投資でキャピタルゲインを狙う場合は、常に売却するタイミングを検討しておき必要があるでしょう。
リスクヘッジをしない
ワンルームマンションなどに投資した場合、入居者が居なければ収益は0円になります。
しかし賃貸アパートに投資した場合、複数室ある物件であれば、空室率が0%になる確率を下げることができるでしょう。
不動産投資は常に空室期間を考慮しておく必要があり、リスクヘッジのために、複数室を所有していることで成功率の向上へ繋がることでしょう。
他人の意見を鵜呑みにする
不動産投資初心者の方は、インターネットで知った情報やブログなどの内容を鵜呑みにしてしまい、出来ている人の真似をして投資する傾向にあります。
しかし、不動産投資は人それぞれ、投資目的によって運用方法が異なります。自分と異なるタイプの人の手法を参考にしてもうまくいかないケースが多いです。
また、不動産はエリア、構造、間取りなど物件により様々です。種類が違えば運用方法も異なりますので、他の成功事例がそのまま適用できるのかの判断も必要です。
不動産はやり直しが困難ですので、情報を精査した上で必要な内容だけを判別するなど、知識を身に付けてから投資を行うようにしてください。
まとめ
今回不動産投資の成功率に着目し、成功基準や成功率、成功率が下がる要因について解説してきました。
不動産投資の成功率は10%と言われているものの、他の投資方法と比べると成功率は高めであり、また事業性が強いため努力次第で成功率を高めることができます。
気になる人は是非チャレンジしてみてください。
また、始める前に認識しておくべきリスクについては以下をご覧ください。