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不動産投資型クラウドファンディングとは?基本からオススメサイトまで徹底解説!

近年は投資に関するニュースを目にする機会が増えてきました。老後に一人当たり2,000万円必要だといわれている『老後2,000万円問題』や、物価上昇などにより、将来が不安だと感じている人が増えているのでしょう。

しかし投資はしてみたいと思ってはいるものの「株やFX、仮想通貨は怖いな」と感じている人もいるのではないでしょうか。

そこでオススメしたいのが『不動産投資型クラウドファンディング』です。この記事では不動産投資型クラウドファンディングについて解説しながら、以下のような疑問にお答えしていきます。

  • 不動産投資型クラウドファンディングとは何?
  • 不動産投資型クラウドファンディングの利回りは?
  • 不動産投資型クラウドファンディングにはどんなリスクがあるの?

不動産投資型クラウドファンディングとは?

不動産投資型クラウドファンディングとは投資家から資金を集め、複数人で不動産へ投資を行う仕組みです。投資によって得た収益は、投資家に分配されます。

不動産を取得するとなると最低でも数千万円かかることも珍しくありません。一方で不動産投資型クラウドファンディングではサービス会社にもよりますが、1口1万円から投資できるファンドがあります。

資金が少ない人や、少額から不動産に投資をしたい人なども気軽に投資できるのが、不動産投資型クラウドファンディングの魅力といえるでしょう。

不動産投資型クラウドファンディングの利回り

不動産投資型クラウドファンディングの利回りは3%~20%と幅広いです。平均では4%~5%といわれています。

不動産投資型クラウドファンディングを取り扱う会社やファンドによって、利回りは大きく変わる特徴があります。

たとえばRimpleで募集されたファンドの利回りを見てみると、

・『Rimple’s selection #34』:3.0%
・『Rimple’s selection #34』:3.4%

と、同じ会社でもファンドによって利回りの差はあるようです。

また高利回りのファンドが多いLENDEXの利回りを見てみると、

・『ローンファンド 578号』:7.5%
・『不動産担保付きローンファンド 568-4号』:9.0%

と、こちらも1%以上の差があります。

利回りがよいと配当金を多くもらえるため『利回りがいいファンドに投資すればいいのでは』と思うかもしれません。しかし利回りがよい分、リスクも大きくなるので注意が必要です。

不動産投資型クラウドファンディングには、長期融資型のものと短期融資型のものがあります。

長期融資型のものでは、不動産の建設費用や取得費用の大部分に融資を行うため、長期間(例えば10年~、最低でも3年~以上)投資できますが、利回りが低くなりがちです。

一方で短期融資型のものは、不動産会社が不動産の転売等に利用する、いわゆるブリッジローンになっているものがあります。期間は1年未満と短いものも多いですが、利回りが高くなります。

不動産投資型クラウドファンディングのリスク

不動産投資型クラウドファンディングで募集されているファンドの利回りは、大きな差があると説明しました。しかし不動産投資型クラウドファンディングにはリスクがあるため、利回りだけで判断してしまうのは危険です。

不動産投資型クラウドファンディングのリスクは以下の2点が考えられます。

  • 元本割れする可能性がある
  • 投資中の途中解約ができないサービスが多い

それぞれ見ていきましょう。

元本割れする可能性がある

不動産投資型クラウドファンディングのファンドは元本が保証されていません。場合によっては投資元本が減ってしまう可能性があります。

考えられる理由は以下の4つです。

  • 不動産価値の減少
  • 空室による家賃収入の減少
  • 水害や地震などの自然災害による対象物件の損傷
  • サービス運営元の倒産

通常の不動産投資では、上記のような想定外のことが起きた場合、たとえば外注していた施工を自らDIYを行うことでコストを抑えることで利回りを改善させるといった経営努力を行うことができます。

しかしながら、不動産投資型クラウドファンディングでは、一度投資してしまうと、そのファンドの運営はサービス運営会社に委ねてしまう他ありません。コントロールが効かないことが、通常の不動産投資と比較した場合のリスクでしょう。

ファンド側としては多くのお金を集めたいわけですから、投資家の利益を少しでも守るために、不動産投資型クラウドファンディングの中には優先劣後構造という投資家に有利な仕組みを採用していたり、担保や保証が付いているファンドがあったりします。

結論として、不動産投資型クラウドファンディングでは、業者選びが非常に重要になります。自分が投資しようと考えている運営会社は信頼できるのか、不動産の価値が減った場合、投資家の元本はどうなるのか、などを確認しておきましょう。

投資中の途中解約ができないサービスが多い

不動産投資型クラウドファンディングでは一度投資すると、償還されるまで途中解約できない場合が多いです。急に現金が必要になったとしても、株式や投資信託のようにすぐに売却注文を出せないので、運用終了まで待つしかありません。

中には途中解約できるサービスもありますが、解約手数料がかかってしまうこともあります。せっかく配当金を受け取っていたのに、解約手数料をとられてしまうと実質利回りが下がってしまいます。

しばらく使わない予定の資金を投資するようにしましょう。

不動産投資型クラウドファンディングのオススメサービス7選と比較

不動産投資型クラウドファンディングのオススメサービス7つを比較表にまとめました。

サービス名 対象物件 利回り 運用期間 安全性
COZUCHI
  • マンション
  • テナント
4.0%〜20.0% 3か月~
Jointoα
  • マンション
  • テナント
3.2%〜6.0% 6か月~
Rimple
  • マンション
3.8%~10.0% 6か月~
TECROWD
  • 海外マンション
  • 国内不動産
7.0%〜11.1% 3か月~
CREAL
  • マンション
  • 保育園
  • オフィス
3.0%~8.0% 12か月~
LENDEX
  • マンション
  • 民泊用不動産
  • ビル
6.0%~13.0% 3か月~
ちょこっと不動産
  • 新築分譲住宅
  • アパート
  • マンション
4.5%~7.0% 4か月~

それではひとつずつ解説していきます。

COZUCHI

COZUCHI(コヅチ)は2019年から不動産投資型クラウドファンディングを開始したサービスです。

運用利回りが10%をこえるファンドを定期的に募集しており、高利回りを狙う人に好評です。一時期は応募率が10倍をこえるファンドもありました。

運営会社である『LAETOLI株式会社』は未上場企業であるものの、資本金が1億円ある点と、1999年から運営されている点をふまえても、十分信頼できると判断できます。

短期間運用で高利回りのファンドに投資をしたい人にオススメです。

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Jointoα

Jointoα(ジョイントアルファ)は2019年から不動産投資型クラウドファンディングを開始したサービスです。

日本全国のマンションを投資対象としており、利回りは3.2〜6.0%程度と平均的な水準です。運用期間は6か月~12か月ほどと、短期~中期投資といえるでしょう。

運営会社である『穴吹興産株式会社』は東証一部上場企業であり、信頼度が高いです。

運営元に信頼を置きつつ、ある程度の利回りも求めたい人にオススメのサービスといえます。

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Rimple

Rimple(リンプル)は2020年から不動産投資型クラウドファンディングを開始した、比較的新しいサービスです。

サービス開始直後は利回りが10%のファンドもありましたが、最近では3%程度に落ち着いています。運用期間は6か月のファンドが多く、短期運用に向いています。

運営元である『プロパティーエージェント』は東証一部上場企業です。不動産投資セミナーや不動産投資情報を配信するメディアの運営をするなど、精力的な活動を行っています。

短期運用で手堅い投資を行いたい人にオススメです。

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TECROWD

TECROWD(テクラウド)は2021年からファンドを募集している、新しい不動産投資型クラウドファンディングサービスです。新興国のマンションやオフィス、国内のグループホームなどが投資対象です。

利回りは10%をこえるファンドもあり、ほかのサービスと比較しても高い傾向にあります。ただ運用期間が2年をこえるファンドもあるので、ある程度の期間を資金拘束されても構わない金額を投資するとよいでしょう。

運営元は『TECRA株式会社』で、20年以上事業を継続しています。カザフスタンやモンゴルなどに直接訪問し、コミュニケーションをとることでパートナーシップを築いており信頼できる企業を判断できるでしょう。

海外の不動産にも投資したいと考えている人にオススメのサービスです。

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CREAL

CREAL(クリアル)は2018年から不動産投資型クラウドファンディングを行っています。

運用利回りは3.0%~8.0%と、平均より高いファンドもあります。運用期間は12か月からのファンドが多いため、中長期投資向けといえるでしょう。

CREALは優先劣後システムの採用やマスターリース契約、不正送金の防止など、投資家を守る取り組みを多く行っています。投資家目線に立ったサービスは信頼につながり、安心して投資できるでしょう。

できるだけリスクをおさえて投資をしたい人にオススメです。

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LENDEX

LENDEX(レンデックス)は2017年から不動産投資型クラウドファンディングを行っており、ほかのサービスと比べても歴史があります。募集ファンド数は600をこえており、未だに元本割れは0件です。

利回りがよく、7%をこえるファンドも珍しくありません。運用期間は3か月~と短期投資案件が中心です。

運営元の『株式会社LENDEX』は設立が2000年と、20年以上事業を行っています。未上場ではあるものの、運営実績があるため信頼できる点と判断できます。

高利回り案件を短期投資したい人にオススメです。

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ちょこっと不動産

ちょこっと不動産は2021年から不動産投資型クラウドファンディングをはじめた、新しいサービスです。募集されたファンドの数は少ないものの、すべて募集金額が集まりました。

利回りは4.5%~7.0%とごくごく標準的です。運用期間は6か月程度と短期投資に向いています。1万円から投資できるため、投資初心者でもハードルが低いです。

運営元は『株式会社良栄』は1991年に設立され、30年も継続して事業を行っています。これまでの経験を活かして物件を選定しており、信頼できるでしょう。

少額から投資したいと考えている人にオススメのサービスです。

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まとめ

不動産投資型クラウドファンディングとは投資家から資金を集め、複数人で不動産へ投資や融資を行う仕組みです。1口1万円から出資できるサービスもあり、資金が少ない人でも投資しやすいです。

不動産投資型クラウドファンディングのサービスやファンドによって、利回りは大きく異なります。利回りが大きくなれば資産も増えますが、リスクも大きくなることも頭に入れておいてください。

本記事ではオススメサービスを7つ紹介しました。どの不動産投資型クラウドファンディングを選べばよいのか迷っている人は参考にしてもらい、自分に合ったサービスを選んでください。

また、不動産投資型クラウドファンディングではなく、実際に自分がオーナーなって不動産投資をやってみたいとう方は、以下の記事も参考にしてみてください。

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